TOWERanime川崎×Tokyo 7th シスターズ インストアイベント
日時:2016年03月18日(金) 18:00
会場:タワーレコード川崎店 店内イベントスペース
出演:茂木伸太郎総監督 & kz(livetune)
司会はタワーレコードの方。
トーク開始前に店舗設備で『Star☆Glitter』を爆音でかけようとしたところPCの準備ができておらず、場をつなぐためkzさんが茂木さんへ昨日の夕食について質問する。茂木さんが「最近…」と話しかけたところで曲が流れ話が遮られ会場が沸く。
──今日のトークショーは二人がどういった人なのかというところがメインテーマ
──二人の普段の仕事は
茂木:「ナナシス」のイラストとシナリオと音楽全ての監督と、原作と言う形で関わっているメディアミックスの監修。基本的には事前打合せを綿密にしてリテイクの無いように。リテイクが必要なときは自分で入れてしまうことが多いので嫌われることもある(笑)。リテイクを入れても一緒にやってくれるような方でないと多分一緒に作れない。しかし、kzさんに関してはリテイクが無い。
「ナナシス」は名目上アプリが原作の扱いになっているが、それ以外にも考えていることがあり、それを少しずつ出しているという意識。だから小説などの監修も原作チェックというよりは原作を一緒に作っていくというつもりで。
kz:ナナシスでは楽曲制作のみ。ここ1、2年はアニメの曲作りと最近では
livetune+というユニット。5/11にそのCDを出させていただく。今年はライブ活動が多くなりそう。
茂木:この間呼んでいただいた
YYYがすごい盛り上がりで。
kz:敬虔なナナシスファンが何人かいたみたいで、HAVENのイントロがかかった時に大盛り上がりしていた。
──仕事で楽しかったこと、嬉しかったことは
茂木:制作そのもので楽しいことはそれほどない。できあがったものを評価していただくのが一番嬉しい。制作の中で言うと『SEVENTH HAVEN』のデモ音源を聞いた時。それとニッポン放送の吉田尚記さんが夜中に家の近くまでインタビューしに来てくれたこと。番組出演のオファーが突然来たので驚いたがすごく嬉しかった。
kz:吉田さんは以前からナナシスの話をしたがっていた。ナナシスの話を聞きたいからと飲みに呼ばれたこともある。
DJとしてナナシスの曲をかけた際、プレイが終わった後に会いに来てくれるナナシスファンは「ありがとうございます」という感謝から始まる。ナナシスを広める草の根運動的なものが感じられてすごくいい。愛が深い。
──逆に仕事で困ったことを言える範囲で
茂木:基本的に言えない。困ったことしかない。自分はこう見えて締切を守る方だけど、守らない人もいるので大変。
kz:ナナシス関係ではないが現在進行中で全然出てこない案件がある。曲作れないときは困るけどそれでもやっていくしかない。
『Sparkle☆Time!!』爆音
茂木:昨日のごはんは覚えてない。ここ1年くらい記憶がよく飛ぶ。
──制作でアイディアが降りてくることはあるか
kz:あるが、HAVENは納期ギリギリまで時間がかかった。企画書を読んですぐに作ったヘビーなEDM曲をボツにしている。HAVENはナナシスとしての線とクラブミュージックとしての線がクロスする点を探って作った。『Sparkle☆Time!!』はさくっと出てきた曲。
茂木:あるが、締切ギリギリで追い込まれて作るよりも1年や半年前に降りてきたものを時間をかけて作った方がいい。『SEVENTH HAVEN』がそうで、6月に思いつき8月にはビジュアルと曲のイメージができていた。イラスト発注は8月でkzさんへの発注は10月。
kz:HAVENの企画書は6ページ前後あってラフも既にあった。時系列上いつにあたるかとなぜこのような曲がほしいのかの理由も書いてあった。『Sparkle☆Time!!』の企画書は1ページ。
茂木:『Sparkle☆Time!!』のテーマは1周年の「祝福」。それだけでオーダーした。
kz:その1ページもイラスト8割文章2割。それを見てからのHAVENだったから驚いた。指示が少なければどう表現するかの幅も広いからすぐに降りてきた。今回は針の穴を通すような感じで作らなければならなかったので難しかった。
──今までの人生でハマった作品
茂木:kzさんがこの間どこかで言っていた『
カウボーイビバップ』。自分が16歳の時の作品だけれど、kzさんとは好きなものが似ている。
kz:『BLEACH』のカッコいいと思う卍解の名前とかが大体一緒。○○(失念)とか。
茂木:『カウボーイビバップ』は菅野よう子さんの音楽も良かった。ナナシスのシナリオのタイトルもその影響を受けている。高校時代は友達と一緒にジェットとスパイクの会話をものまねしていたオタクだった。意味深というか全てを語らないのが良くて、語らない美学はナナシスでもよく入れている。ハードボイルドな感じ。言わない方がカッコいい。でも何かわかるでしょという。見てる方に想像させる方がいい。
kz:元々ゲームが好き。PCもコンシューマーも。スマホはあまりしなかったがこうして参加できたのは嬉しい。ハイスペックなPCで遊ぶゲームも楽しいけれど、皆が持っているスマホでできるというのはPCと違った土壌があって面白いと思う。100万ダウンロード突破おめでとうございます。
──2nd Liveについて
茂木:スケジュールは結構前から決まっていた。ただ、キャストさんのスケジュールがなかなか予定取りにくい状況でフルメンバーになったことはありがたいこと。4Uの山下まみさんが初参戦でLe☆S☆Caも来る。Le☆S☆Caの人気が高いことは嬉しい。ヒゲドライバーさんも喜んでいる。Le☆S☆Caがこれほど刺さるとは予想外。小説を書いている古瀬風さんは面白い人。ライブ会場には多分関係者席ではなく一般の1階席にいると思う。呼べば多分手を上げてくれるはず。
ツイッターも面白いことつぶやいているのでフォローしてみて。
2nd Liveの打合せを進めていて衣装のラフを決めている。衣装にかけられるお金は1stよりも上がった。1stのときは予算的にしんどかったけれど今回は豪華なものを作れる。
kz:スタートから関わらせていただいているコンテンツなのでもはや親戚のおじさんみたいな感じ。1stでは僕とfu_mouさんは泣いていた。セブンスシスターズとは2年くらい仕事をしていて、最初はレコーディングにも不安を感じていたキャストさんがあれほど堂々としたパフォーマンスをしていたのはすごいと思った。いいライブだった。MCは長かったけど(笑)。
茂木:トラブルが発生して。そういうことも1回目の思い出。キャストは1stの後出る言葉が「悔しい」ばかり。ミスや予定通りいかなかったことがたくさんあるので。全然満足していないというパワーがすごい。
kz:セブンスメンバーも1stではセブンスとしては1曲だけだったから「もっとすごいライブをしたい」と中打ちの時に言っていた。セブンスの2nd Liveにかける情熱は半端ない。
茂木:今回を前回の4倍(2倍のキャパで2回公演)にしたのは、チケットが取れなかったという状況を極力減らしいと思っての決断。
『SEVENTH HAVEN』爆音
──川崎店ではナナシスをプレイしていない方でも『SEVENTH HAVEN』を買って行かれる方が結構いると洋楽担当者が言っていた。
──新アルバムについて
茂木:6月に『Are You Ready 7th-TYPES??』というタイトルで出します。ジャケットイラストが既に上がっている状態。今回はコンセプトアルバムという形で出すので『SEVENTH HAVEN』は収録されません。
というのはウソ。しかし、そのやり取りを打合せで決めた茶番だとkzさんがネタバレして茂木さんが本気で恥ずかしがる。アルバムには『SEVENTH HAVEN』も収録されるとのこと。
茂木:今まで出た曲はバラバラのように見えるかもしれないが、実はこういったまとまりがあるということを表現したい。楽しみにしていてほしい。新曲が4曲ある。個人的にはSiSHがすごくいい。せっかく来てくれたのでタイトルだけ。『さよならRainy Lady』(のように聞こえた)という曲になる。
──最後にあいさつを
茂木:平日なのに来てくれて本当にありがとうございます。2nd Liveも2nd Albumもあるし、その後も既に動いているので楽しみにしていただけると嬉しい。今日はありがとうございました。
kz:基本的には楽曲を出してしまえば作業は終了だけれども、リリースした後にこうした場所があるのはありがたい。夏のライブもなんとかスケジュールを開けて皆さんと一緒に楽しみたい。今後ともよろしくお願いします。ありがとうございました。
イベントの模様
感想
茂木総監督が何のオタクだったかに興味がある自分としては、それが1つでも聞けたのが大きかったです。固有名詞は雑誌やネットのインタビュー記事だと出にくさがあるので。『
PROJECT 7th』としてはアプリだけが特別な訳ではなく、アプリの中のコンテンツも外のコンテンツも同等として考えていることも興味深かったです。「キャストの方がいないのに」なんてことも言っていましたが、いないからできる話もあると思うのでこういった機会が今後またあることに期待しています。次回もしあるとしたら茂木総監督の音楽の趣味も聞いてみたいところです。